誘爆

脳を捨てたい

化粧品の哲学



私が本格的に化粧品に傾倒し始めたのは、中学2年生の夏だった。友達と一緒に浴衣を着てお祭りに行く前日のことである。お祭りってギャルがすごいケバい感じに豹変するじゃないですか。そういったものにインスパイアされた変身願望を満たすために、ワングー(Wonder goo)の化粧品コーナーに駆け込んだって訳です。 


そこで初めてコスメというものを自分で吟味して買いました。確かキャンメイクのマスカラ、グリッター、プレストパウダーを買ったと思う。目元をギラつかせておけばいいと思ってたんでしょうねえ。結果的には、白塗りの妖怪に仕上がってたような気がします。




それからの日々というものは、ひたすら雑誌を見て研究を重ねていたと思います。吉田菫(すぅちゃん)が大好きでずっとキューティ買ってました。なつかし〜  まさかサイレントサイレンするとはいざ知らずの時代です。メイクページを舐めるように熟読するのは当たり前としてすぅちゃんのブログも毎日監視してました。たまにメイクプロセスとかの記事書いてくれた日には興奮してその場で鏡を手に取り実践してましたね。というか、その時代は毎日お風呂入る前に化粧の練習してた気がする。下積み時代ですね〜



まだその時は化粧することが恥ずかしくて友達の前ではすっぴんでいることがほぼだったのですが、段々とみなさん色気付いてきてアイプチなどをやりはじめるんですね。特に私はソフトテニス部というド女子部活だったので、技術競争、R&D(研究開発)の勢いは半端ではなかったです。

はじめは二重のりを使う方法がメジャーでしたが、「夏場の練習での滝のような汗問題」が浮上し、絆創膏での二重整形術が一般化されました。しかもこの方法は非常にコスパが良い上に、上手くやれば目立ちにくい。革新的な技術を身につけようと、みな必死に切磋琢磨しました。「今日の二重めっちゃ調子よくない!?どうやって(絆創膏)切ったの??」という会話が朝練前の日常でした。


一方、そんな努力を必要としない器量好しの子達は、美容にかまける時間をプレー技術向上のために注ぎ込んでいたためレギュラー選手として活躍していたのであった。




みなさんが色気付き始めた理由は明確ですね。異性交遊したかったからです。可愛い子から順番に彼氏が出来てました。それはもうあまりにも顕著に。私の周りの友達はみんな元が可愛かったのでめちゃくちゃ辛かったですね。彼氏と一緒に下校するのがステータスみたいな時代ですよ。そんな時に1人で帰ってるおれ。彼氏いない者同士傷を舐めあってなんとかしのいでいました。そして、一緒に技術を磨いて顔面偏差値を上げようと誓ったのです。

カラコンに手をつけ始めたのは、ちょうどこの頃だった気がします。二重+カラコンの威力は凄まじく、変身願望をかなり大きな割合で満たしました。そしてこのタイミングで、自分の化粧に対する自信を確信し、飽くなき探求心が芽生えたのです。もっと変われる、もっと似合うやり方があるはずだと理想を求める姿勢は、現在もなお私の日常生活を支えています。知識と技術、さらに高めていこうな。



最近欲しいものは、つるぽかという入浴剤とクラリソニックだ。どちらも素肌を綺麗にする為のものです。肌が綺麗じゃないと、いくらいいものを使っても映えない。資生堂の商品のキャッチコピーを借りるけど、「肌が綺麗なら女は無敵。」本当にその通りだよね。惜しみ無い努力を注いでいきたい。


この生きづらい世の中を、少しでも気分良く渡り歩く為に美容は存在すると思う。確かに、外見に執着することは自信のなさの裏返しかもしれない。でも自信なくたって技術で補えればなんの問題もないしむしろプラスだ。見た目の安定は心の安定。その逆も然り。暗い過去も原動力のきっかけだったと思えばかわいいものだとおもえてくるね。気分良く生きていこう。